ユネスコ無形文化遺産 鬼とだんじり

新町 薙刀鉾(なぎなたぼこ)

現代の最高技術でよみがえった豪華な見送り幕は一見の価値あり

見送幕墨書銘から天明3年(1783)の頃、創建されたと考えられており、唐破風屋根中央に、薙刀を立てた姿は豪華な幕と相まって壮観です。

だんじり「薙刀鉾」最大の見どころは豪華な幕です。上野天神祭の全てのだんじりとしるしに使われている最高級の織である刻糸6点の内5点が、その他の綴織12点の内6点が新町のだんじりとしるしの懸装品(幕)です。その中での圧巻は見送幕「蘭人巌上に遊ぶ図」です。平成28年(2016)に3年の年月をかけて現代日本の最高技術でもって1783年の新調当時のすばらしさを再現しました。一見の価値があります。是非ご高覧ください。

見送幕
宵山の提灯飾りの奥に見える銅幕

だんじりのつくりなど

屋根
唐破風
眼象
新の字の浮彫り/足元に雲形の彫刻
懸魚
牡丹の透かし彫り
天幕
前後は旭日に鳳と凰、左右は麒麟遊戯の図(緋羅紗織に刺繍)。裏面は鳥獣花樹図(緋羅紗織に刺繍)
水引幕
富士の裾野の巻狩(刺繍)。安政4年(1857)に京都の縫師宮崎屋房三郎にて新調。
二番水引幕(前)と胴袖幕
雲竜波涛文図(刻糸)。16世紀後期
前幕
黄石公に張良が沓を捧げる図(綴織)
胴幕
左、松竹梅に鶯。右、松竹梅に飛雀。(左右は緋羅紗織に刺繍、池田桂僊下絵)/菅原公千年大祭(1902)を記念して新調。
見送幕
蘭人巌上に遊ぶ図(綴織)。天明3年(1783)製を平成28年(2016)復元新調
囃子
祇園囃子。囃子方の組織を梅香社と称しています。

しるし「白楽天(はくらくてん)

中国の詩人、白楽天像の大作。嘉永4年(1851)9月、京都丸屋利兵衛の作。近年、松の木を添える白楽天像に形容を変え、衣裳も新調しました。

だんじり蔵の場所